日本の国土の7割近くは森林です。私たちの生活は木と共にあり、文化を築いてきました。近年、改正建築基準法が全面施行され、木材利用の選択肢が広がり、利用促進が進んでいます。木や森は私たちの身近で、私たちの生活をより豊かにしています。今回、「森林浴」と「森の香り」が私たちに与える影響を調べてみました。
森林浴の効果
森林浴とは
森林に行って空気を吸うとリフレッシュします。マイナスイオンのあふれる森の中で大きく深呼吸!それだけで日頃の疲れが癒されますね。
ハイキングやトレッキング、最近はやりのキャンプなどは、自然の中に身を置くことで心身ともに癒すことができる人気のアクティビティです。山や森でのんびりした休日を楽しむとで、リラックス効果をもたらすのが「森林浴」です。
「森林浴」という言葉は、1982年に林野庁により「健康・保養に日本の森林を活用しよう」と提唱されたものです。
森林浴(しんりんよく)とは、森林内歩行に特化した気候性地形療法を原義とする、大気浴(空気浴)の一種であり、清浄な空気に浸って精神的安らぎを得ることを目的に、森林に入ること。森林に入って清浄な空気を呼吸し、その香気を浴びて心身の健康を図ること。優れた森林内環境でのレクリエーションと定義される。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
森林浴の効能は科学的にも実証されており、さまざまな研究結果が出ています。
森林浴の効能
森林の空気は排気ガスなどが含まれる都市部の空気より体に優しい。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
樹木の香りが心を落ち着かせ、リラックス効果をもたらす。
枝葉のさわめきが1/fゆらぎを持っているので気持ちが安らぐ。
日常と離れた場所に身を置くとにより、雑念を忘れられる(転地効果)。
科学的に実証されている森林浴がもたらす効能の一つとして樹木の香りを吸うことで、リラックス効果を生むということがあります。
香りの持つ効果
このリラックス効果は、樹木から発せられる化学物質「フィトンチッド」の香りが要因となっています。フィトンチッドは、植物が傷つけられた際に放出され、殺菌力を持つテルペン類等の揮発性物質です。植物はその生命を維持するため、また自らの成長を促すために、フィトンチッドを幹や葉から大気中に放出しています。この言葉は、旧ソ連のB.P.トーキン博士が1930年頃、植物の不思議な力を発見し、フィトン(植物が)チッド(殺す)と名づけたことに由来します。
ヒノキやスギなど香りの成分も、フィトンチッドの一種であり、木はこれらの香り成分で、森林に侵入してくる腐朽菌、微生物、害虫を寄せ付けないように、自らを護っているのです。
フィトンチッドなど木の香り成分を、ひとが体内に取り入れることでNK(ナチュラルキラー)細胞が活性化し、自己免疫力が高まることに効果があると言われています。他にも消臭効果や精神安定(リラクゼーション)効果など様々な効果を持っています。
おうちで森林浴を楽しもう
すぐにに森へ行くことができない時におすすめなのが、木から抽出した精油の活用です。精油を利用して森にいるような安らぎをお手軽に楽しんでみてはいかがでしょうか?
精油を抽出できる国産で入手できる樹木は下記などがあります。
- ヒノキ(檜)・・・日本で一番なじみ深い香り、ヒノキ風呂など様々に利用されています
- スギ(杉)・・・日本に多く自生しています。住宅や家具など多用される樹木です
- ヒバ・・・すっきりした香りで、抗菌や殺菌、防虫、消臭に優れた成分「ヒノキチオール」を多く含んでいます(ヒノキより多く含んでます!!)
- クロモジ・・・甘くてすっきりした香り、爪楊枝などに使われています
- コウヤマキ(高野槙)日本固有の常緑針葉樹。和歌山県の高野山付近で多く生育しています。
- クスノキ・・・樟脳として古くから使われてきました
- モミ・・・爽やかさとやわらかい森の香り、葉や枝から抽出します
詳しい効能は下記のサイトをご参照ください。使いやすさや香り別ににアロマオイルの効能を詳しくまとめたサイトです。
実際使ってみよう!
精油は様々なシーンで私たちの暮らしを豊かにしてくれます。アロマオイル詳しい方は樹木のオイル以外の精油とブレンドして、オリジナルオイルを作ってみてもいいもしれませんね。
- お風呂に数滴入れて入浴剤としてリラックス
- 重曹などを使って芳香剤として、おうちの中をよい香りに
- 殺菌、抗菌、消臭効果のある消臭スプレーとして家中をすっきり!
精油は、原液をを直接肌に使わないようにしましょう。それぞれ精油の取扱説明書をよくお読みください。
あなたもお気に入りの香りを見つけてみてください。
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